05-3|土祭2018 予算超過の理由について
05「土祭の予算と決算額の推移」の続編です。見えにくい情報を整理する「みま研」としては過去4回の予算・決算額を確認するなかで、3つのことに着目しました。
2:また、2012・2015では、アートや地域プロジェクト、広報、会場設営など、プログラムごとに予算・決算が報告されていましたが、2018では、それらがまとめられ、各プログラムの決算額が見えにくい、「報償費」「委託料」として括られた決算報告になっています。
3:土祭2018の報告書には、予算超過の理由として下記のようにと記載されています。
予算より増額となった理由として書かれている「委託料」「土祭2018の記録集制作による支出が加わった」と言う点に着目し、2回の情報公開請求を益子町に対して行いました。そこで、2つの企画の予算決定プロセスへの疑問が生じてきています。
⒈ 「展示と食プロジェクト:130万の請求書」について
1回目の情報公開請求「土祭2018の委託料内訳書及び当該請求書」を1月26日に行い、2月4日に情報が開示されました。内訳一覧です。
この委託料内訳一覧と「当該請求書」が開示されましたので、一覧のナンバーと、個別の請求書を照合しながら確認していきましたところ、1件だけ、金額が合わない、一覧にないものがありました。
1つだけ、額が突出した130万の請求書で、内訳は「展示30万」「食プロジェクト100万」と書かれています。内訳一覧には、展示「30万」は14件ありますが「100万」と言う数字はどこにもありません。このことについて、2月8日から3月18日にかけて、土祭事務局とやりとりをしメールの内容を、時系列に転載します。
1回目
Q:一覧表の「No.539」の請求書の写しがありませんでした。請求書の写しで「12月28日付の130万」の請求書は、一覧表の何番に該当しますでしょうか?
A: №.539が「12月28日付の130万円」となります。130万円のうち、30万円が「アート作品制作および展示に関する業務」、「食プロジェクトに関する業務」130万円のうち、100万円は企画運営費から支出されています。請求書は合算額となっています。
2回目
Q:No539について。
質問1(130万円のうち、30万円が「アート作品制作および展示に関する業務」「食プロジェクトに関する業務」)とのことですが、であれば、請求書の内訳に書かれている2種の内訳が、この30万で完結するのではないでしょうか?
質問2(130万円のうち、100万円は企画運営費から支出されています)について
なぜ、費目が違う所に、2つに分ける必要があったのでしょうか?
質問3:食プロジェクト100万を「委託費」ではなく「企画運営費」から出したと言うことだと思いますが、「委託費」の中には、他に「旧小宅小・食プロジェクトの企画運営」があります。この件のみ、同じ「企画運営」の業務で、なぜ委託費と企画運営費に分ける必要があったのでしょうか?
A:契約書は2本で契約されており、請求書が1本で出てきているため分かりづらくなっております。申し訳ありません
委託料30万円契約については「アート作品制作および展示に関する業務」
企画運営費100万円契約については「食プロジェクトに関する業務」です。
(みま研コメント:↑回答になっていませんね)
2回目の情報公開請求
そこで2月8日に「アート作品制作および展示に関する業務:30万」「食プロジェクトに関する業務:100万」の契約書・仕様書の情報公開請求を行い、開示されました。
2件の仕様書。どちらにも「経費:制作費・会場設備費・材料費・旅費」とあります
3回目
Q:食プロジェクトに関する業務(契約金100万)について
質問1 仕様書に「業務内容」が記載されておりません。記載されていない理由、および、委託した業務内容をご提示ください。
A:記載されていない理由 ・仕様書は契約締結前に、文面で履行期間、委託経費、支払い条件等について通知する目的で作成されたものです。具体的な業務内容は仕様書作成当時においては不確定な要素が 多々あり、記載が困難であったため、その後のアート運営委員会を交えた打合せのなかで 協議していくことになっておりました。
A:委託した業務内容・「益子町の食について」のイベントの実施(平成 30 年 9 月 24 日。2 回×40 名)
質問2 委託経費の内訳について「制作費」「会場設備費」とは、具体的に、何を制作し、どのような設備を用意されたものであるか、ご提示ください。
A:仕様書の意味合いとしては、イベントの実施に際して必要な制作費・会場設備費・材料費・ 旅費が発生した場合については、委託経費 100 万円のなかから負担することを表現したものです。委託業務であるため、それぞれの支出内訳についてまでは受注者に提出は求めており ませんので、当町でも把握しておりません。
質問3 以上を踏まえて、委託金額において、見積もり 100 万を土祭事務局が了承し、決定した 「根拠」をご提示ください。
A:アート運営委員の出演交渉により決定
質問4 本件、船越雅代氏の食プロジェクトであると理解しておりますが(成果物の写真より)この企画では、有料 で参加費 3000 円の徴収がなされています。有料にした理由をご提示ください。
A:アート運営委員の出演交渉により決定
Q:「アート作品制作および展示に関する業務(30万の契約)」 仕様書について
質問5 本件、船越雅代氏の野外での作品制作にかかる仕様書であると理解していますが、 委託費の内訳として書かれている「制作費」「会場設備費」とは、具体的に、何を制作し、どのような設備を用意されたものであるのか、ご提示ください。
A:「土祭 2018 アート作品制作および展示に関する業務」についての成果物については、別添の写真の構造物となります。
A:「制作費」、「会場設備」については、質問2の回答と同様に、仕様書上で制作費・会場設備費等の支払いは、300,000 円に含まれるという意味合いでありますので、支出内訳について当町で把握はしておりません。
【みま研の疑問】
質問1の回答より、「食プロジェクトに関する業務(契約金100万)」で委託した業務は、「益子町の食について」のイベントの実施(平成 30 年 9 月 24 日。2 回×40 名)とのこと。そのイベントの様子は、ここで確認ができます。
https://hijisai.jp/blog/jimukyoku-dayori/9343/
事務局から「アート作品制作および展示に関する業務」についての成果物として示された会場で、「食プロジェクトに関する業務」で委託されたイベントが開催されています。先に掲載した写真(仕様書)にあるように、どちらの契約でも、「制作費」「会場設営」と言う経費が契約金に含まれています。これは、特に「会場設営」については、1つの成果物に対して、二重に経費が支払われたと言うことでしょうか?
余談ながら、この成果物の会場を制作したのは、実行委員やボランティアスタッフだったと聞いています。友人も参加し、筋肉痛の話をしていた記憶があります。
⒉ 土祭2018「記録集」制作について
土祭2018報告書において「委託料が増額となった要因として、記録集の制作が加わった」とあった。最初に開示していただいた委託料の内訳一覧には「記録集制作300万、800部」と記載があり、同時に開示された請求書は、次ページに掲載するように、請求の内訳(デザイン費のページ単価や、印刷製本費など)が書かれておりません。そこで、本件についても、2回目の情報公開請求で、契約書と仕様書の開示を請求し、開示を受けました。
▽請求書
▽制作された記録集
本件に関する事務局とのやりとりは以下の通りです。
Q:No.574のデザイン費、1,237,777について、その積算の根拠(ページ単価など)を示す資料は、ございますか?同じく、印刷製本が、非常に割高になっています。この請求の根拠となる、印刷会社の見積書などはございますか?
A:№574の積算資料はありません。単価設定は話し合いで行ったとあります。
Q:話し合いの議事録か何か、裏付け資料の公開を求めます。話し合いで決まった「単価」を教えてください。例えば、(他社が受託した)No140の土祭2018ガイドブック制作については、請求書に「ページ単価5000円」の記載があります。
A:積算内訳に関する打合せ資料はありませんでした。
Q:同じく、印刷製本が、(800部で154万と、非常に割高になっています。この請求の根拠となる、印刷会社の見積書などはございますか?印刷製本費込みで、デザイン事務所やデザイナーに委託する場合、印刷費の見積もりを、印刷会社に出してもらって、それを根拠として請求書を作るのが業界の常識であり、公的な財源であれば、尚更守るべきことです。例えば、土祭2022のヒジサイノーでも、風景社では、このように(1号・12P)(2号以降・16P)の見積をとり、それを根拠に、請求をしています。
A:委託した先の作業については、請負者における手続き工程と考えております。(?)
Q:土祭 2018 アーカイブ本に関する委託業務 仕様書について
目的に「地域への愛着と誇りを次の世代へつなげるため」とありますが、その目的を達 成するために、完成した本は、どのような方々に、どのように配布されたのか、配布先の 内訳をご提示ください。また、残部があれば、その数もご提示ください。
A:土祭 2018 アーカイブ本は販売物となりますので、現在において関係者以外への配布は行っておりません。
▽仕様書
▽事務局より開示された制作物の配布状況
Q:また、その目的「地域への愛着と誇りを次の世代へつなげるため」は、達成されているのか、どのように効果測定を行なったのか、ご提示ください。
参考までに、土祭 2015 の決算報告によると「ガイドブック制作(12000 部・デザイン・印刷製本)・ポスターとチラシ2種(デザインと印刷)・マップ・パスポート制作・ウェブサイト改修(デ ザインと構築)」のトータルで、433 万 4300 円です。対して、この土祭 2018 アーカイブ本1冊 (800 部)だけで制作が 300 万という額になっています。費用対効果についても併せてご回答ください。
A:土祭(益子町)の魅力を発信していくため、「土祭 2018 アーカイブ」のほか、過去の土祭アーカイブ冊子等を活用した広報・PR を継続してまいります。費用対効果については、その継続により効果があらわれるものと考えております。
Q:土祭 2018 のアーカイブ本の作成の企画は、事務局の発案でしょうか? 実行委員の発案でしょうか? 実行委員長の発案でしょうか? また、実行委員会で、いつのタイミングで、どのように協議・審議されて決定したのでしょうか?
A:・平成 30 年 11 月アート運営委員会において、記録集制作の検討(議事録あり)
・平成 30 年 12 月アート運営委員会から実行委員長へ、記録集制作について提言があり決定(議 事録なし)
【みま研の疑問と所見】
・上記解答では、本企画が提案されたのは、土祭終了後の11月。この時点で、予算内に収めることができ亡くなる企画に、なぜ補正予算でGOサインが出されたのでしょうか?
・事務局からの回答には「販売物であるので関係者以外に配布していない」とありますが、仕様書にある目的「地域への愛着と誇りを次の世代へつなげるため」のためには、町内在住の「次世代」へ本書を配布すべきでは? また、せめて、電子データで、町民誰もが閲覧できるようにウェブ上で公開すべきでは?
・この「記録集」の存在は、益子町ホームページでも、土祭ウェブサイトでも、どこでも紹介されていません。また、どこで販売されているのかも情報がありません。 /以上

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